ハウスクリーニング 合唱ちゃんねるblog: 全日本合唱コンクール課題曲に起用された作曲家ベスト5

2008年10月15日

全日本合唱コンクール課題曲に起用された作曲家ベスト5

合唱名曲シリーズ(昭和47年度から平成20年度まで)に登場した作曲家を回数順に並べました。こういう作曲家をよく演奏している、得意にしている団体は有利かも。

上位に出やすい作曲家の傾向としては、
1.有名であること。
当然ですね。課題曲選定者たちの目に止まりやすいという意味で。

2.混声・女声・男声どの分野にも作品を残した人であること。
混声しか書かなかった人よりも、まんべんなく書いた人の方が単純計算で3倍選ばれる機会に恵まれているわけですから。もっとも、2が成り立つのは古典派以降の作曲家であり、ルネサンス・バロック期の作曲家の場合、作曲当時、男声のみ、もしくは男声と児童で歌われていたであろうものを女声合唱として採用している例が多い。

3.無伴奏、もしくはピアノ伴奏の作品をよく書く人。
これも当然。昔はオペラでも管弦楽伴奏の合唱曲でもピアノにリダクションしていましたが、今では行われていません。平成8年度、リストの女声合唱曲「O saltaris Hostia」がオルガン伴奏で、課題曲に収録するにあたってピアノにアレンジされましたが、あれが最後だと思います。
たとえ有名であっても、管弦楽伴奏ばかりのモーツァルトは選ばれにくい。昭和53年度のみ。

4.適度な長さの合唱曲をよく書く人。
課題曲の長さに決まりはありませんが、現状では3分から3分30秒程度の長さのものが好まれるようです。過去には、あくまで市販CDの演奏時間上ですが1分ちょっとのもの(リゲティ「3つの樽」平成9年度)や、5分以上かかるもの(柴田南雄「しようがない」平成15年度)もありました。

5.外国人の場合ラテン語やドイツ語の合唱曲をよく書く人であること。つまりドイツ系の作曲家は有利。
マジャル語の合唱曲はよく歌われるわりには選ばれにくく、コダーイでさえも1回、それもイタリア語の作品しか採用されていません。リゲティ「3つの樽」(平成9年度)が初のマジャル語課題曲です。
英語の合唱曲は出にくい。英語の歌は素人目にもディクションが上手か下手かわかっちゃうので、だからこそ課題曲に指定して合唱団を苦しめる鍛え上げるべきだと誰かが言ってました。


ルネサンス・バロック編(現在のG1、M1、F1に登場するような作曲家)
第1位 ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ(10回)
第2位 ジョスカン・デ・プレ、ウィリアム・バード、トマス・ルイス・デ・ビクトリア(7回)
第5位 クリストバル・デ・モラーレス(6回)


上位の作曲家はルネサンス音楽を代表する方々でありますが、それに対してまったく登場しないバロックの作曲家。これは名曲シリーズ編纂委員会でも指摘されていたことで、ハーモニー140号には「明らかにバロック期の作品の比重が軽いこともわかりました。」とあります。

他と大きく差をつけたパレストリーナ。昭和48年度にはM1として「Quia fecit mihi magna 御神の御業は」「Sicut erat in principio 始めにありしごと」の2曲が出てきています。こちらは1回として数えました。混声4回、女声男声それぞれ3回。

※次点 ラッソ、アルカデルト(5回)


古典派以降編(現在のG2、M2、F2)
第1位 ヨハネス・ブラームス(11回)
第2位 ロベルト・シューマン(10回)
第3位 フェリックス・メンデルスゾーン(9回)
第4位 フランツ・シューベルト(8回)
第5位 アントン・ブルックナー(5回)


独墺系多すぎワロタ。メンデルスゾーンの親戚筋にあたるアルノルト・メンデルスゾーンも1度選ばれています。古典派はモーツァルト1人のみ。それもたった1回。名曲シリーズ編纂委員会さんは先の雑誌で「特に驚かされた」と書いていますが、あなたがたが特に驚くことでもないような。

1位のブラームスは混声7回、女声3回、男声1回。パレストリーナがどの編成にもバランス良く選ばれているのに対し、混声偏重。彼の合唱曲は混声が圧倒的に多いため。男声はオケつきの「アルトラプソディ」「リナルド」を除けば残りは無伴奏の「5つの歌」だけ。

彼は近年急速に(課題曲を選んでいる人たちの間で)「人気が低下した人」で、これだけ多く選ばれながら1993年から2004年までの間にはまったく出てきません。2005年にようやく復活。

※次点 ロッシーニ、リスト(4回)


日本人作曲家編(G3/4、M3/4、F3/4)
第1位 萩原英彦(11回)
第2位 三善晃(10回)
第3位 池辺晋一郎・中田喜直(8回)
第5位 田三郎・大中恩・新実徳英・木下牧子(6回)


1位の萩原英彦は女声5回、混声3回、男声3回。ここ10年間で6回登場しています。亡くなってから(課題曲選定者たちの間で)再評価されるようになった作曲家といえるでしょうか。男声合唱にはそれほど作品を書かずその作品も知られているとはいえないのですが、「動物たちのコラール第4集」から2曲、「雨のやみかた」から1曲とりあげられています。

2位の三善晃は女声4回、混声3回、男声3回。女声合唱のための「四つの秋の歌」と男声合唱組曲「クレーの絵本第2集」から2度選ばれたました。

※次点 清水脩・石井歓・間宮芳生(5回)
posted by おおなみ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 合唱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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